屈折異常を矯正する
ロービジョンケアの効果を高めるために、近視や遠視、乱視がある場合、眼鏡やコンタクトレンズなどでしっかり矯正することが原則です。そうしないと、拡大鏡を使っても網膜に写るのは、ぼやけたまま大きくなった像なので、効果が半減してしまいます。
ロービジョンケアの効果を高めるために、近視や遠視、乱視がある場合、眼鏡やコンタクトレンズなどでしっかり矯正することが原則です。そうしないと、拡大鏡を使っても網膜に写るのは、ぼやけたまま大きくなった像なので、効果が半減してしまいます。
ロービジョンケアに拡大鏡(弱視レンズ)を使う目的は、凸レンズを使って像を拡大することです。拡大倍率が高いほど像が大きくなりますが、反対に一度に見える範囲は狭くなります。視力や使用目的ごとに、ちょうどよい倍率のレンズを選んで使い分けます。
近くを見るときには卓上式や手持ち式のルーペなどを使い、少し離れた所を見るときには単眼鏡を使います。卓上式ルーペには、字を書くときに使用できるようにペンを入れることができるものもあります。
網膜の中心の働きが障害を受けて視力が低下していても、中心から少し離れた網膜は機能していることがあります。その場合、中心から少し離れた網膜で物を見るための練習をします。
加齢黄斑変性、黄斑ジストロフィーなどで中心視力が低下した方にはとても有効です。
文章を読み書きするときに、スリット入りの黒い厚紙を当てると、行末から行頭へスムーズに視線を移動できます。ハガキの住所、名前のサイズ、書類の署名のサイズなどを使うと自分で書くことが可能になります。
スマートフォンやiPadの白黒反転機能を使い、黒地に白の文字にすると、読みやすくなることがあります。文字を書くときには、黒い紙に白インクのペンで書き、それを反転コピーすると、白地の文書になります。
そのほかに歩行訓練、白杖使用、日常生活用のロービジョングッズの利用(音声時計、音声電卓、紙幣や小銭を種類別に収納できるユニバーサルデザインの財布、パソコン文書や電子メールの音声読み上げソフト、音声入力ソフトなど)で外出などが可能になります。